作業の備忘録

2008/06/09

 

メモリ

メモリについてのメモ

コンピュータの場合,レジスタ,キャッシュメモリ,メインメモリ,補助記憶の順に容量が大きくなり,アクセス速度が遅くなり,単価が安くなる.

人間の場合,記憶装置は脳である.心理学的に記憶を分類すると,内容が数秒しか保持されない感覚記憶,数十秒程度で忘却される短期記憶,場合によっては一生涯忘れないという長期記憶となる.さらに長期記憶には,すぐに検索可能な顕在記憶と,無意識のうちに実行できる潜在記憶というのがあるらしい.

コンピュータの場合,キーボードやマウス,通信回線から入ってきた情報は,基本的にはすべてメモリに格納され,適切に処理される.無駄な情報などない.コンピュータウイルスなど,表面化しない情報でもメモリに潜伏する.

人間の場合,感覚器に入力された情報を全て記憶していると大変なことになる.情報は無意識のうちに取捨選択されている.だから,見えているはずのものが見えていなかったり,聞いているはずのものを聞いていなかったりするわけである.この辺の情報処理は,かなりいい加減のように見えるが,実は錯視だとかデジャブなどと深く関わっていて興味深い.

情報は,入力された後,符号化され,貯蔵される.これは人間もコンピュータも同じである.
人間の場合,符号化されるところでフィルタがかかり,また,貯蔵されてもすぐ忘却されることがある.
コンピュータの場合は,全情報を貯蔵し,忘却は指示のない限り許されない.情報が貯蔵された後,人間の場合は情報が勝手に変質することはあるが,計算機の場合は許されない.情報を使う場合は検索されるわけだが,人間の場合は,ときとして検索がうまくいかないこともある.

「記憶喪失」とは貯蔵した情報を失ったか,あるいは検索できないことである.ディスクのTOCがぶっこわれたらこうなる.
「認知症」とは新しい情報(短期記憶)を貯蔵できないか,古い情報(長期記憶)を検索できないことである.メモリの容量不足で,キューの先頭がどんどん消えていく現象に近い.
「虚偽記憶」とは,暗示にかかってしまい,現実とは異なる記憶を貯蔵してしまうことである.不正メモリアクセスである.
「記憶にございません」というのは,符号化に失敗したか,貯蔵に失敗したか,検索に失敗したか,その記憶にアクセスが許可されていないのか,よくわからない状況である.アクセス保護違反である.

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