作業の備忘録

2008/03/17

 

USB温度計

実験の温度測定用に購入しておいたUSB温度計

http://www.mlb.co.jp/products/linux/usbthermo/usbthermo.html

PCで自動測定できるということ,SDK有ということで購入したのだが,
卒研では結局使われなかった.温度計としてどの程度のスペックを持っているのか
調査した.

まず使われているセンサ.ナショセミのLM95071

http://www.national.com/JPN/ds/LM/LM95071.pdf

正確に温度を測れるセンサと比較する.

http://www.ureruzo.com/am4204.htm






2秒おきに測定している.横軸は回数,縦軸は摂氏温度である.途中で換気をしたため3度ほど冷えている.

差が6度ぐらいで,おおまかな傾向はあっている.差分だけオフセットをつけるのと,移動平均をかけてやれば,補償可能になるのではなかろうか.





 
5回分の測定(10秒間)の移動平均をとってみた.誤差1度とはいえなくもない.差の標準偏差がσ=0.55となったので,95%の確率(2σ)なら±1.1度になる.
 
 
 
今度は,アイドリングなしで測定器を動かし始めた場合,どれぐらいのスピードで目標温度に近づくのか,応答性を調べてみた.
 




 
 
USB温度計では,前述の方法で温度を補償しているが,それでもなお上昇傾向が顕著である.USB温度計を使うと,自身の熱で測定に支障をきたしていることがわかる.温度のサンプリングレートを下げれば,改善するのかもしれない.
 
最後に本来の測定用途である,風の温度を測ってみた.サーキュレーターで送風し,温度の変化をとらえてみたところ,意外なことがわかった.なお,2秒刻みで測定すると測定に支障を来たしている可能性があるので,4秒刻みで測定している.200測定後(800秒後)から送風した.
 



 
USB温度計のほうは,風を受けると温度が下がるのに対し,AM4204(風速計と一緒になっているセンサ)は全然下がっていない.AM4204のほうが正しいとするのなら,USB温度計のほうは元々熱であつくなっていて,風を受けたので放熱した,と考えるのが自然である.
 
結果として風の温度を測るのには適していないことがわかった.このUSB温度計の用途は,風の当たらないところで使用し,サンプリングレートを5秒程度に遅くし,温度補償を正しくするならば,1度程度の誤差で測れるだろう.
 
 

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